賠償責任保険とは

1月 25, 2017 in 保険

第三者が存在している

賠償責任保険とはこの社会で生活をしていく上でとても重要なものです。
偶然な事故によって第三者に対して賠償責任を負担することになった場合に保険金が支払われます。
これは損害保険の一種であり、物に対する損害ではなくて、被保険者が賠償金を支払うための総財産に対しての損害という意味合いがあります。

第三者が存在している点において損害保険や火災保険といったものとは特徴が大きく異なっています。
主な賠償責任としては不法行為責任や債務不履行責任などがあります。
基本的には過失責任を対象としているため、故意に行ったことに関しては免責されます。

犯罪についてはさまざまな状況を考えることができるため、免責とはなっていません。
自動車保険の中には賠償責任が特約として含まれることがあるのですが、一般的に賠償責任保険とされているものは、保険商品に付帯している特約は除かれます。
賠償責任保険には個人向けや一般企業向け、特定業務向け、専門職業人向けの4種類があります。

賠償責任保険には色々な機能が含まれています。
まず、損害賠償金によって損害を補填してもらえます。
企業にとっては偶然の事故による損害賠償によって事業が継続できなくなるのは社会的に好ましくないと考えられており、賠償責任保険は重要な役割を果たします。

被保険者の代わりに保険会社が直接被害者と話し合いをしてくれるという機能もあります。
また、被害者を保護するという意味合いもあります。
保険によって賠償金がきちんと被害者に支払われるからです。

賠償責任保険の詳細

賠償責任保険による補償の対象はさまざまです。
たとえば買い物をしているときに陳列商品を落としてしまい破損された場合、飼っている犬が他人に噛み付いて怪我をさせてしまった場合、子供が他人の車を傷つけてしまった場合などがあります。
他にも、自転車に乗っていて他人に障害を負わせてしまった場合や、爆発によって隣の建物にまで被害が及んでしまった場合、ベランダから鉢植えが落下してしまいそれによって通行人が死亡してしまったというケースもあるでしょう。

基本的には他人の身体やあるいは財物に損害を与えてしまった場合に保険金が支払われます。
したがって、プライバシーの侵害であったり名誉棄損であったりといった、形のないものに対する賠償については補償外です。
生活をしていく上でさまざまな損害を与えてしまう可能性があり、それらを広くカバーしているのが賠償責任保険なのです。

免責事由として色々なものが規定されています。
異常事態における損害、たとえば戦争やテロ、地震、津波、噴火などは免責されます。
また、予測可能であったことに対する事故については免責になります。

故意による事故についても免責されるでしょう。
重過失によって生じた損害についても免責となります。
たとえば、たばこの火をきちんと消さなかったために火災が発生したのであれば、これは重過失であると判断されます。